サムライ刑事(5)

大濠署捜査一課に転属してきた血祭武蔵は武士道刑事。
ある日、旧知の仲の橘香織と会った武蔵は、彼女が、翌月に退官する先輩婦警への贈り物を、何にするか決めかねていることを知る。
相談に乗った武蔵は、祖母・静が経営する骨董屋『たいむすりっぷ』へと香織を案内した。
そして、事情を聞いた静は、とっておきの贈り物を香織に提案した!12月24日を間近に控えたある日の晩、武蔵の父・武士の口から衝撃発言が飛び出した。
なんと、今年は家族でクリスマスを祝おうというのである! 外国の文化を忌み嫌い、クリスマスなどにはまったく興味がないはずの武士に、いったい何が起きたというのだろうか…!?桜が花を咲かせ、季節が春を迎えたある日のこと。
武蔵は、かつて合同捜査でペアを組んだ島田刑事が退官することを知り、祝いの挨拶に向かうことに。
見るからにうだつのあがらないおっさんという風体の島田は、華々しい手柄とは無縁の人物だった。
同行した香織も武蔵自身も、なぜ彼に会いにいくのか疑問に思っていたが、そこで意外な光景を目にすることに!同僚の結婚式で、警察学校の同級生である岡倉と会った武蔵。
元ヤクザの娘との婚約を理由に、発砲事件の捜査から外されてしまった失意の彼のもとに、婚約者が新たな事件の人質になったとの報せが舞い込んだ!! 現場の幼稚園に急行した岡倉だったが、同時に人質となっているのが彼の上司でもある課長の娘であることを知る。
その課長こそ、彼を捜査から外した張本人だったのだが…。
グランド・スプリングスがかつてない規模の嵐に見舞われた金曜の夜、ペギー・サクソンは家で一人、おびえながら苦痛にあえいでいた。
一刻も早く病院へ行かなければならないというのに、救急車もすべて出払っているという。
どうしたらいいのだろう? うずくまる中、突然裏口のドアが開き、一人の男性が入ってきた。
彼は優しくペギーを抱き上げると、外へ止めてある車へと運んだ。
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